私、やっぱり谷崎氏が好き。タイトル見て、全然惹かれなかったのに(表紙には惹かれて買ったけど)、むしろ何回見ても笑えるすごいタイトルやなあ・・・と思ってしまうけど、やっぱりどれも谷崎潤一郎の文章だ。レトロチックで、艶めかしい。
少年・・・子供の視点ってこんなんだったな、と懐かしく思う一方で、なんでこの子たちはこんな痛々しい遊びに嵌っちゃってるんだろう、とストーリーにちょっと不満。
幇間・・・川と花見船の組み合わせが好き。昼の宴会とか。
麒麟・・・中国、歴史、王、麒麟、私がとても好きな言葉、シチュエーション。最後まで退屈しなかった。
魔術師・・・「麒麟」よりもっと好きな世界観。夜のお祭りってわくわくする。暗い照明と雑然とした場所で開放的になる人々。しかも美しい魔術師がありえない魔法を披露するなんて。結末も滑稽で、ちょっと恐ろしいけど好き。
一房の髪・・・ディックの足が気になりつつ、哀れな男三人がどうなるのかと思ったら、災害と事件になってしまった。 地震も女も悪女に引っかかる
男も怖い。
日本におけるクリップン事件・・・本当にあった事だと勘違いしてたけど、フィクションか。最初は、なんか納得いかないけど犬で完結したのか~と思っていたら、夜中になんという寒気のする結末を読んでしまったんだろう。人形は無理。想像すると怖すぎて寝れない。私は夫の心境が未だに理解できない。(20120816)
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
作家た行
- 感想投稿日 : 2012年8月16日
- 読了日 : 2012年8月16日
- 本棚登録日 : 2012年8月16日
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コメント 1件
猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2014/03/25