笑う娘道成寺 女子大生桜川東子の推理

著者 :
  • 光文社 (2012年5月18日発売)
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本棚登録 : 98
感想 : 23
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 鯨統一郎さんの作品は、謎解きはおもしろいんだけれど、キャラとか文章の書き方が、何となく好みではなくて。
 推理がこじ付けがましいというより、キャラがわざとらしいのが気になって、何かダメです。

 桜川東子さんのシリーズもそんな感じなんですが、実際に起きた未解決事件について、童話とかおとぎ話とかに重ね合せて話をしながら、東子さんがその童話とかの新解釈を披露し、さらには未解決事件のほうも真相を解き明かす、て設定は好きです。

 というか、同じような設定の別作者さんの本を、最近読みましたけどね。流行りなのかな。
 実際の事件と童話とかが、そんなに都合よく同じような展開するかよ、て突っ込んだら負けのヤツですかね。

 それはともかく。
 シリーズ4作目は、なぞらえるのは歌舞伎です。
 歌舞伎はそんなに詳しくないけど、興味はあるから楽しく読めました。

 ただ、各章の出だしが、古い映画やドラマ、当時の俳優さんたちの話題で盛り上がってるシーンなんだけど、あれ、本編と全然関係ないよね?
 最初は読んでたけど、関係ないことに気付いて、途中から飛ばした。

 あと、マスターのどうでもいい割り込みの台詞に、語り部が心の声で突っ込みを入れるのは、文字数稼ぎかな、て思っちゃう。
 マスターも鬱陶しいけど、語り部の心の声もうるさい。

 それにしても、山内さんの存在感、ちょっと薄くないですか?
 私、シリーズ2, 3作目を読んでないんだけど、1作目と比べて、みんなキャラ変わったよね?
 そんな中で山内さん、キャラが薄くなってる…。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ(小説/日本)
感想投稿日 : 2016年11月26日
読了日 : 2016年11月26日
本棚登録日 : 2016年11月26日

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