旅屋おかえり (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2014年9月19日発売)
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感想 : 913
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「旅屋」っていいなぁ。
今では、現地にいる人がカメラを持って街の中を案内する
ヴァーチャル・ツアーというのが世界中にあります。
でも、個人的に受けた仕事で 依頼主を幸せにする。
そこが「おかえりさん」の素敵なところですね。

病気の若い女性からの依頼が発端で始まった「旅屋」。
「おかえりさん」が、明るく楽しく、心をこめてする仕事。
そんな仕事の積み重ねが、不思議な縁を繋ぐことになります。

物語のクライマックスは、企業の会長を務める79歳女性のある依頼。
彼女の大事な人たちの心の奥底に居座っていた重たい石。
それをゴロンと動かしたのは、「おかえりさん」の懸命な姿でした。

そして、「おかえりさん」の周りに自然に集まる
利害を超えた温かい人々の想いに、ほっこり。

旅が大好きな原田マハさんの
旅に対する愛が、思いっきり溢れ出ている一作でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 原田 マハ
感想投稿日 : 2022年2月21日
読了日 : 2022年2月21日
本棚登録日 : 2022年2月21日

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