楊家将〈上〉

著者 :
  • PHP研究所 (2006年7月2日発売)
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本棚登録 : 1510
感想 : 148
5

めちゃくちゃ面白かった。そしてアツい。
何回か目が潤んだけど、ラストの四郎の話は普通に泣いてた。
こういう歴史ものはアツいね。壮大な物語を魅せられました。あっぱれ。
初北方謙三だったんだけど、歴史小説の語り手は斯く様に在れ、と学んだ。
作者は一切顔を見せずに、ひたすらに語り手に徹する。
語彙も地に足のついたものでありながら、淀みない筆致で全く読む上で苦にならない。物語の臨場感を圧倒的な筆力で書き上げていて震えた。
戦場でのせめぎ合いもさることながら、登場人物ひとりひとりへのカメラワークと展開の仕方にとんでもなく長けていて全く冗長でない。一つ一つのエピソードが一個たりとも無駄でなく、血の通った物語になっている。
六郎の調練、そして最後の四郎の戦はマジで泣ける。
後編も大いに期待している。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2023年3月1日
読了日 : 2023年3月1日
本棚登録日 : 2023年3月1日

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