日本銀行と政治-金融政策決定の軌跡 (中公新書 2287)

著者 :
  • 中央公論新社 (2014年10月24日発売)
3.61
  • (4)
  • (12)
  • (14)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 146
感想 : 18
3

1998年の日本銀行法改正以降の金融政策決定の軌跡を追うことで、日本銀行と政府・与党間の影響力関係を解明している。そして、現在のアベノミクスに従属する日本銀行について、「日本銀行はなぜ追い詰められたのか」という問いに答えることを目的としている。
日本銀行の独立性を高める日本銀行法の改正が行われてから、アベノミクス全盛の現在までの日本銀行の金融政策決定過程やその時々の政治との関わりがよくまとめられており、それらの経過を概観するのにちょうどよい。速水総裁、福井総裁、白川総裁、黒田総裁、それぞれの金融政策決定や政治との付き合い方のスタンスの違いも興味深かった。
しかし、キングダンの政策の窓モデルを適用したりはしているが、政治学的な分析は浅い気がして、物足りなかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年1月29日
読了日 : 2015年1月29日
本棚登録日 : 2015年1月29日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする