歴史的アプローチから、一筋縄ではいかない中国の「論理」、すなわち理屈のこね方を考察。
本書の中で特に、中国が西洋化を受け入れる過程においてみられた「附会」という「論理」の指摘が、初めて知ったことで、非常に興味深かった。「附会」とはひらたくいえば「こじつけ」の意味であり、西洋が中国と「異なる」とすれば、それは(中国より)「劣る」ことと同義なので、西洋に倣うのは論外になってしまうため、西洋のすぐれた部分は、「異なる」のではなく、つとに中国の古代・古典に存在したものだと、附会する・こじつけることで、西洋かを正当化しようという論理であるという。
なかなか掴みどころがなく、御しがたい、やっかいな隣国である中国を、歴史的・構造的に理解するための端緒となる良著である。
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- 感想投稿日 : 2019年9月12日
- 読了日 : 2019年9月2日
- 本棚登録日 : 2019年9月12日
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