玄宗皇帝の時代、楊貴妃や安禄山を中心に据えた物語は多いが、遣唐使阿倍仲麻呂や吉備真備の視点で書かれる事で激動の唐の時代を少し斜めから眺めたような冷静な語り口になっている。そして妻や子への強い感情が迸る場面は、大衆小説の感がある。
また日本国の成り立ちに関する情報を得るという使命のため日本に帰れず苦悩する仲麻呂、そのために出世もしなければいけない訳だが、そのスパイもどきの行動も面白い。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史物・伝記・時代物
- 感想投稿日 : 2024年1月22日
- 読了日 : 2024年1月22日
- 本棚登録日 : 2024年1月18日
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