営業の「聴く技術」 新版―SPIN「4つの質問」「3つの説明」

  • ダイヤモンド社 (2008年8月28日発売)
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■概要
「人は自分の言葉に説得される!」と帯がついております。
その通り、あるフレームワークに沿ってオープンクエスチョンをすることで、お客様は自ら考え、答える。
他の人から言われて理解するよりも、納得感が違うそうです。

あるフレームワークとは、「SPINモデル」というもの。

S:Situation Questions(状況質問)
P:Probrem Questions(問題質問)
I:Implication Questions(示唆質問)
N:Need pay off Questions(解決質問)

まず状況を知って、問題を探り、潜在ニーズを把握し、示唆質問で潜在ニーズを問題化し、解決質問によりニーズを顕在化する、という流れです。

ソリューション提案研修の内容と似ているのですが、一番の違いは全て「提案」するのではなく、まずは「質問」によりお客様に答えさせるというところフォーカスしている点にあります。


■仕事に活かせる〜♪
ソリューション提案、してますか?
もっとソリューション提案力を伸ばしたい!というそこのあなた。
ぜひSPINフレームワークに沿って質問しまくってください。

とはいえ、上記SPINのフレームワークを活かす上で、一番イメージが沸きづらいのは「示唆質問」ではないでしょうか。

ここらへんにまだまだ問題あるんじゃないの?ということをほのめかすための質問になるのですが、いきあたりばったりだと中々思いつきません。

そこで、こんなフレームワークがあります。

<示唆質問の内訳。>
1.時間 (遅れ、間に合わなくなる、迷惑をかける)
2.労力 (無駄な仕事、二重作業)
3.経費 (コストアップ、無駄な出費)
4.,立場 (お客様の立場、会社の責任)
5他部門、他者 (迷惑、顧客の信頼、CS)

状況に関する質問で、担当者の立ち居地を把握した後は、現状に対する担当者の意思、考え、評価(不平・不満)を質問。そこで潜在ニーズを把握。

その「潜在ニーズ」が他にどんな影響を与えるか?を示唆質問によって膨らませていく。

「研修運営にかかる時間が負担とおっしゃっていましたが、結果人材開発部の皆様の本来業務をするための時間の圧迫になっていませんか?」
「その結果、いずれ着手したいと考えていらっしゃる人材育成体系の整理をする新規プロジェクトのスタートが送れ、結果、メンバーのモチベーションも低下していませんか?」
など。

新サービスを導入するにあたり「かかるコスト」よりも、「今後起こりうる問題」の解決の方に意識を向けるようにするのです。

なんだか大げさに不安をあおってるみたいで闇っぽい雰囲気になりそうですが、そこは「あなたを心から助けたいと思っている」という正義感を動機にしてください。
ここが揺らぐと単なる嫌味になるのでご注意、とのこと。

そうして質問を集めた後は提案です。
?サービスの特徴と、?サービスの利点と、?サービスによって得られるお客様の利益に絞ってご提案。

「特徴」ばかり説明されるとお客様は逃げてしまいがちだそうですので、特に「利益」に焦点を当てる形で提案してみてください。
また提案書もそれに従うといいそうです。

更に言うと、クロージングは回数が多くなればなるほど成約率が下がるそうです。
ほどほどのタイミングで、1回きりのクロージング台詞を。

これでバリバリソリューション提案〜!

eno

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 自己啓発/ビジネススキル
感想投稿日 : 2009年5月10日
本棚登録日 : 2009年5月10日

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