薔薇くい姫・枯葉の寝床 (講談社文芸文庫)

著者 :
  • 講談社 (1996年7月10日発売)
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本棚登録 : 470
感想 : 30

「薔薇くい姫」子供扱いされることについて怒りの薔薇くい姫となる魔利(まりあ)。
鷗外の娘って初めて知りました。文が上手いわけだ。
「枯葉の寝床」恋人たちの森がプロトタイプだったのかな、という感じだけどかなり別に仕上がっている。薬中のオリヴィオから受けたプレイでマゾヒズムに目覚めたレオに苦悩し、ついにはギランは‥‥。
「日曜日には僕は行かない」兄弟関係であった達吉と半朱だが、半朱が婚約したことで苦悩が生まれる。しかし達吉は半朱を手放さず、婚約破棄の手紙を書かせる。婚約者は自殺する。二人は共犯者の気持ちを共有することでこれから生きていく、という、中々仄暗いホモでよろしい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 現代小説
感想投稿日 : 2015年10月21日
読了日 : 2015年10月21日
本棚登録日 : 2015年10月21日

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