夏草冬濤 (上) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1989年6月9日発売)
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本棚登録 : 513
感想 : 33
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「しろばんば」の続編。
中学生になった浩作が描かれている。
田舎では優等生で、勉強がよく出来た彼が
都会で揉まれつつ様々な経験をしていく思春期小説。
大正時代の地方都市の、遠く薄く、それでいて生々しい世界が描かれている。
おぬい婆さんと過ごした日々が全てだった幼少期に比べ、浩作が大人になり世界が広がった反面
色あせていく思い出のもの悲しさ。
旧制中学の雰囲気や友人とのかけひきなど、経験してもいないのに懐かしい気持ちにさせられる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2011年4月18日
読了日 : 2010年8月2日
本棚登録日 : 2010年8月2日

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