選挙自体には前から興味はあった。
投票には行っていたし、それなりに法律も知っていた。
しかしそれでも、この本の内容には驚くことばかりだった。
誰も投票したい人がいない。
それはよく言われる言い訳のひとつだと思う。
が、そこから一歩推し進めて、ならば自分が、という強さとも青さともつかぬ行動力がある人間は、中々いないのではあるまいか。
正直、自分にはとても出来ない。
しかし、健一郎たちの立場はとても羨ましい。
もし自分の周りに達彦のような人物が現れたなら、彼らのように全力で応援するだろうと思う。
自分だったらどう手伝うだろうかと、夢想せずにはいられない。
確固たる理想があるのは結構だが、
理想を実現させる為には当選しなければならないわけで
無所属で出ることの潔さ、難しさを感じさせられた。
また、その他にも様々な問題があることを痛感した。
だが、問題があるからと言ってなにもしなければ何も変わらないのだ。
健一郎の家庭問題等、選挙一辺倒な内容ではなく
面白く興味深く読むことが出来る上
家庭を抱えた大人たちの身近に政治があることを思い知る。
達彦の話も含めて、ミステリー要素もあり、この先の展開が気になる。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2011年3月30日
- 読了日 : 2005年5月28日
- 本棚登録日 : 2005年5月28日
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