象は忘れない (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

  • 早川書房 (2003年12月1日発売)
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本棚登録 : 692
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エルキュール・ポアロシリーズ#36。

後年多くなってくる「回想の殺人シリーズ」のひとつ。
12年前の事件を、オリヴァ夫人による、当時を知る人へのインタビューを通して明らかにする。

「象は忘れない」というのはクリスティーの心を捉えていたらしい逸話で、象はいじわるされたりした記憶をいつまでも忘れない(らしい)ことにちなんでいる。すなわち、人の記憶も、ふとしたきっかけでよみがえるものだ、ということである。

実質的にポアロ物として最後に書かれた作品で、ドンデンとか事件と解決の切れ味とか謎解きということよりも、物語としてしみじみしたコクがある。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2019年7月1日
読了日 : 2017年11月11日
本棚登録日 : 2017年11月11日

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