新少林寺/SHAOLIN スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]

監督 : ベニー・チャン 
出演 : アンディ・ラウ  ニコラス・ツェー  ジャッキー・チェン  ファン・ビンビン 
  • Happinet(SB)(D)
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本棚登録 : 138
感想 : 45
5

観終わったのでレヴュー(と言えるかは置いといて)を^^

なによりもまず印象的だったのは、浄海という三師兄の一人。
オープニング、戦争のあとの死屍累々たる惨状。
屍のひとつひとつをまだ息があるか確認しながら『阿弥陀仏』を唱える少林寺の僧たち。

その中の一人浄海師兄にカメラがググっと寄った瞬間、「この子ちゅんる(春児)やん!」って思わず声が(笑)
大好きな浅田次郎原作の『蒼穹の昴』が日中合同製作されたTVドラマの主人公、李春雲(春児)を演じた余少群(名前忘れたのでググッたw)君でした。

てか一番印象的だったのがそこかいw
いやー、なんか可愛いのよ、ちゅんるは。じゃなくて余君は。
ぼうず頭も良く似合うw


閑話休題(笑)

近頃はカンフー映画もよくある勧善懲悪モノじゃないのが多いね。
もちろんベースにはあるんだけど、それよりも人物や社会の内的世界を描こうという強い意志が感じられるようになってきた。

今回は主人公侯杰(アンディ)の登場シーンは完全なる悪役であるという新しいパターン。
しかし彼は義兄弟を陥れ殺そうとする最中、部下曹蛮に裏切られ、命からがら少林寺へ逃げ込む事に。
愛娘の死を目の当たりにし、「あなたが殺したのよ!」と妻になじられ、今まで自分が築いてきたもの全てを失って初めて、自らを省みる。

厨番の悟道(ジャッキー)の導きで仏門に帰依してゆくのだが……

クライマックスに見せ場がてんこ盛り!
大師兄、浄空師兄、浄海(ちゅんる!)師兄、方丈にも最後を飾る名シーンが。

そして侯杰改め浄覚のラストシーン。
メッセージ性の強い印象的な映像で、観客は彼が赦されたのだと知る。
仏の掌に抱かれて絶命する彼を見下ろしながら、ついに残忍で狡猾だった曹蛮の表情に苦悩が生まれる。

大量の血が降りしきる雨に流され、浄化されていく。
これは仏の慈雨なのだろう。多くの命を守るために散っていった少林寺の僧たちを、御仏が嘉されたのだ。

あからさまな泣きの場面といえばそうかもしれないが、素直に胸に響く名シーンだと思った。


それにしても、こう言うのはなんなんだけど、悟道役はジャッキー・チェンでは無い方が良かった気がする(笑)
先入観がそうさせるんだけど、ジャッキーに『俺は武道なんかやった事ない』なんて言われても、ねぇ(笑)

印象的な役だけに、もう少し色の付いてない俳優か名脇役に演じてもらいたかったなあ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 【映像】カンフー
感想投稿日 : 2012年8月3日
読了日 : 2012年8月4日
本棚登録日 : 2012年8月3日

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