日本神判史 (中公新書 2058)

著者 :
  • 中央公論新社 (2010年5月25日発売)
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感想 : 18

盟神探湯も熱湯起請も参籠起請も鉄火起請も一緒くたでした、私。時期も違うし、ちゃんと別物。
更に、古代ギリシャの陶片追放にも、僭主防止だけじゃなくて起請同様の意味があったこと、すっかり失念してました。
湯起請の所で著者ご贔屓(密かに私もw)の足利義持も登場。
没理性なことはジャンケン解決と同じじゃんかと思いながら読み進めたけど、法整備に伴って神判が駆逐された…ってな単純なものではないらしい。
しかし昔の人ってワイルド。冬の朝、水が冷たいとか文句言ってる我々って、どんだけ軟弱なんだか(笑)

クジ引きで将軍職を射止めた6代義教が「神慮」を重視した…ってのは、とても説得力がある。

横浜市と川崎市の市境が鉄火起請で決められてたとはビックリ。あと、「吾妻鏡」によると、鎌倉時代の日本にはプレナップがあったそうで。
更に、あとがきの「鉄火巻きと鉄火起請」が興味深い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2019/01
感想投稿日 : 2019年1月27日
読了日 : 2019年1月27日
本棚登録日 : 2018年12月31日

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