マレー蘭印紀行 改版 (中公文庫 か 18-8)

著者 :
  • 中央公論新社 (2004年11月25日発売)
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本棚登録 : 398
感想 : 42
5

本当に詩人だったんだ、この人・・・。
「三部作」と比較すると、動きのない話なだけに
本領発揮!です。これはもう散文詩です。

梅雨明けのヤケクソのよーなピーカン天気の下、
日よけシェードのなくなった京浜東北線で
ダラダラ読むにはこの上ない選択でしたね、全く。

噎せ返る熱気。澱んだ空気。倦んだ街。爛れた世界。
虫は出る。食べ物は腐る。街はぬかるむ。
ただ生きているだけで、未来も希望もない自由・・・・
ちょこっとだけ羨ましい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ➖2010/07
感想投稿日 : 2014年10月5日
読了日 : 2010年7月20日
本棚登録日 : 2014年10月5日

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