主観と客観のギャップや思い込み、勘違いなどにより、自分と自分以外の人との真の理解は不可能だと思い知らされるような内容でした。
モデルとなった事件をベースに、それから大きく飛躍した展開と結末に向けてのストーリーの収束が、長編でありながらも飽きさせない理由だと感じました。
単純に奇妙な人間とだけでは解されない、まさに共感と嫌悪感を抱かせるようなそれぞれの人物像を作り上げる桐野夏生はさすがだと思いました
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
桐野夏生
- 感想投稿日 : 2015年6月16日
- 読了日 : 2015年6月16日
- 本棚登録日 : 2014年4月18日
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