まだ三月だというのに海辺の日差しはとても強かった。白っぽくて刺すような太陽の光。肌がじりじりと焼けていくのが分かった。コンクリートの大きな段々に腰掛ける人の中には日傘を差す人も多く、自分も次は日傘を持ってこようと思った。次がいつになるか分からないけれど。前来たのは去年の夏だった。夜、ライティングを見たのを覚えている。黒のサマーニットにジーンズで、白い皮のサンダルを履いていた。
はしゃぐ子供たちの声を聞きながら、砂浜に座り込んで文庫本を開く。物語も海辺で始まった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2020年3月21日
- 読了日 : 2020年3月21日
- 本棚登録日 : 2020年3月21日
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コメント 1件
大野弘紀さんのコメント
2020/07/05