新入社員はなぜ「期待はずれ」なのか (光文社新書 385)

著者 :
  • 光文社 (2009年1月16日発売)
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感想 : 78
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日本HPの人事部門出身の人の著書。
前半のほうは、採用というより「育成・OJT」のことが結構丁寧に書かれていて、共感する内容も多い。

◆「ほったらかし文化」をやめ、「かまってあげる文化」へ。柔らかい上司こそ、部下を育てることができる。部下の特性に合わせる変幻自在さが要求される。
若手の多様化も否定しない(それがDiversityかもなぁ)。
山本五十六「やってみせ いって聞かせて させてみて ほめてやらねば人は動かじ」とは確かによく言ったもの。

◆管理職要件は、「素直で前向き(かつできれば魅力的)な人」。周囲を巻き込むスキル(威力)。

◆「他人の気持ちを察する」能力が欠如した若者。接客(とくにマニュアルがなく自ら客の気持ちを察する機会が多いような、あるいは叱られるような)などで、若者の弱いところは育てられる。

◆「素直さと向上心」がすべての資質のベースになる。(この意味で、)人材は、採用段階で8~9割決まる。

後半の採用関係ではまぁまぁの内容。面接の手法とかも書かれているが、ほどほどの共感度。大学よりも学内順位というのは、確かにそうかもな。あとは、面接では「やりたいこと」よりも今までの実績や、日常生活の様子を問え、と。そしてテーマを絞って雑談風に掘り下げよ、と。これもなるほどなぁ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 経営・企業
感想投稿日 : 2019年2月10日
読了日 : 2019年2月9日
本棚登録日 : 2019年1月28日

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