月下の一群 1 (集英社文庫(コミック版))

著者 :
  • 集英社 (2001年4月18日発売)
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感想 : 15

1/6 再読
K大に通う毱花(まりか)は、二つ下の弟である慈雨(じう)が同じK大の工学部に受かり、寮に入ったことをきっかけに、その男ばかりの寮を訪れるようになる。そこで、慈雨の同室である検見川政親(まさちか)と知り合う。お嬢様育ちでぼんやりしているところのある毱花は、ぶっきらぼうな政親が気になり、互いに惹かれあっていく。他に、アラビア語の授業を受け持ち、毱花に好意を寄せる坂本先生、政親の高校時代の先輩であり一時期付き合っていた桐子(きりこ)なども出てくるが、二人はあっけなく(?)結ばれる。一巻終わりでパート2に入り、政親の婚約者であるという女性の存在が持ち上がるが……
大学生活楽しそう!な漫画。寮の雰囲気とかたまらないし、適当だったり向こう見ずな言動をしたりする学生達とか、毱花が人と触れあって成長していくのとか。この作者の人間観察の鋭さと結構な冷徹さにはいつもドキドキするが、この漫画では心地よい空気を生み出していると思う。表紙に書かれている主人公の台詞、「自分以外の人にも生活や性格があるのだということを………実感しています」って、当たり前だけど、実感として感じるのは政親を始めとした自分とは全く違う人間との出会いと交流によるんだろうな、少し羨ましい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年1月6日
読了日 : 2021年1月6日
本棚登録日 : 2021年1月6日

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