夏の終わりのト短調 (白泉社文庫)

著者 :
  • 白泉社 (1995年6月1日発売)
4.02
  • (59)
  • (27)
  • (52)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 433
感想 : 29

1/12 再読
短編が5作品あるけど、表題作が一番好きかな。叔母さん一家に預けられた少女が、幸せな感じの家庭の歪(ひずみ)に気がつく話。
全作品、明るさと哀感のバランスがいい。
「裏庭の柵をこえて」で、庭の木が切られて(元)大学生が号泣するシーンがなんとなく印象的だった。
みんなどこかおかしいところを持っていて、ちょっとのきっかけで崩れてしまう危うさがある。
「あまのかぐやま」で、女学生がアルコール中毒で見ていると思った幻覚が、古典の授業のプリントに載っていた和歌の情景だったのが素敵すぎる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年1月12日
読了日 : 2021年1月12日
本棚登録日 : 2021年1月12日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする