「北斗七星は、しかしながら、視力が、ある程度悪い人にだけ見える星座である。もう少しだけ解像力のよい眼をもつ人が見れば、北斗七星の、柄の真ん中の星はひとつではなく、二つの星であることが見える。ミザールとアルコル」
素人でも頭が爆発しない程度の理系的トリビアと、科学者というものの実態に迫るルポ、そしてそれらを装飾する文学的な表現を組み合わせると、本書のような飛ぶように売れる本になる(結論)。
いや実際、著者の文学的センスはかなりのもので、思わずそれのネタを一本小説に書こうとしてしまったぐらい(ガン細胞についての記述)。こうやって、普段組み合わされない領域を組み合わせられる人、ちょっと陳腐に言い換えれば、文系と理系の才を組み合わせられる人ってやはりすごく貴重なのだなと思う。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
また読み返したい本
- 感想投稿日 : 2013年2月2日
- 読了日 : 2013年2月2日
- 本棚登録日 : 2013年1月24日
みんなの感想をみる