魔女たちの世紀 1

  • 国書刊行会 (1994年11月1日発売)
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感想 : 9
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「ユーモアと遊びは驚異の念を呼び覚まします。世界に対して驚異の念をもって接するのがウィッチクラフトの基本的な態度です」

魔女と一口にいっても色々な人がいるので、必ずしもこの限りではないかもしれない。しかし、全体的に遊び心というものを軽視している魔女というのはそれほど多くないように見えるし、その辺りに魅力を感じている。サブカルと宗教の中間領域っぽい感じが好きというだけの話かもしれないが。

ただ、そのような態度がいつまでも保存されているかというと、もしかしたら疑問符がつくことがあるかもしれない。より伝統的な保守的な魔女のほうに転向していく人は絶対にいるだろうし、サブカルと一緒にされるのはごめんだ、という人はこれまで何回も見てきた。

僕個人の考えとしては、魔女というアイコン、イメージはより自由に羽ばたいていいというか、変に宗教儀式ぶろうとしなくても、自由に戯れることができれば良いんじゃないかなと考えている。そもそも「宗教的な行動」とされるものをすることが窮屈なこの時代において、なにもそれをしなければ認めないというのも狭い話というか。

スターホークのこの本に関していうと、本人の注にもあるように、かなりその時代の感覚がすごく出てしまっているため、今読むと「なんかうさんくせえ」みたいなことを思ってしまうところなのだけど、そこはスターホークのバランス感覚の良さというか、ちゃんと現代風に意見を訂正したりしているので、あまり抵抗なくその世界観を概観することができる。右脳・左脳の議論とかってアメリカではもう(この界隈では)微妙みたいな認識があるみたいなんだけど、日本ではまだあるのだろうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: また読み返したい本
感想投稿日 : 2013年10月7日
読了日 : 2013年10月7日
本棚登録日 : 2013年7月30日

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