自殺願望のある売れない役者と完璧な仕事をする殺し屋の人生が、
ある日、入れ替わることになる。
キャスティングがこれほどまでかっちりはまるというのは
本がものすごく良いということなのでしょう。
適度に説明が省かれていたり、細かな伏線がきちんと回収されたりと、
丁寧に作られている完成度の高い仕上がり。
前半が若干重い印象を受けたが、
後半の小気味いい展開への布石と思えば、
その落差を楽しむのも醍醐味と言えそう。
他人の人生を通して見えてくるものは、他ならぬ自分の人生。
誰かにとっての価値あるものが、誰かにとって無価値だったりする。
馬鹿だなぁと笑い飛ばした誰かの大切にしているものは、
自分が後生大事に抱えているものと同じものだったりする。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
コメディ
- 感想投稿日 : 2013年9月23日
- 読了日 : 2013年9月22日
- 本棚登録日 : 2013年9月22日
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