小説講座 売れる作家の全技術 デビューだけで満足してはいけない

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年8月1日発売)
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本棚登録 : 790
感想 : 90
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こんなにふせんを張りまくった本は、久しぶりだろう。
本、文章術、作家論、全てのジャンルを網羅している素晴らしい一冊。

のっけから、初版4000部、定価1700円、印税10%とした場合の
手取り額68万円という事実が出される。
いくら力作を書いてもこの程度と言う現実、そして
本書で語られているように、プロはそれでも書き続けて”売れる”
作品を出すことが条件ということ。

作家としてデビューすることは簡単、ただしプロとして
続けていくことは別物、は本書を読んで納得した。
「本を一冊出すために、どれだけ多くの人が労力を使ったかを
感じなければならない」
「本書を手に取ってくれるかもしれない、見えない読者のことを考えて
決して疎かな作品を作らない」

安易に作家デビューを考えてしまいがちだが、
売れている作家はすごいんだ、ということを実感させられた。

本書は講義形式で、プロ志望の方々の作品も解説、批評しながら
進んで行くが、読む限りおそらくこの中からはデビューできた人は
いないんじゃないかと思った。
やっぱり、それくらいプロとそれ以外の差は大きい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 国内小説
感想投稿日 : 2013年6月29日
読了日 : 2013年6月24日
本棚登録日 : 2013年6月18日

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