こんなにふせんを張りまくった本は、久しぶりだろう。
本、文章術、作家論、全てのジャンルを網羅している素晴らしい一冊。
のっけから、初版4000部、定価1700円、印税10%とした場合の
手取り額68万円という事実が出される。
いくら力作を書いてもこの程度と言う現実、そして
本書で語られているように、プロはそれでも書き続けて”売れる”
作品を出すことが条件ということ。
作家としてデビューすることは簡単、ただしプロとして
続けていくことは別物、は本書を読んで納得した。
「本を一冊出すために、どれだけ多くの人が労力を使ったかを
感じなければならない」
「本書を手に取ってくれるかもしれない、見えない読者のことを考えて
決して疎かな作品を作らない」
安易に作家デビューを考えてしまいがちだが、
売れている作家はすごいんだ、ということを実感させられた。
本書は講義形式で、プロ志望の方々の作品も解説、批評しながら
進んで行くが、読む限りおそらくこの中からはデビューできた人は
いないんじゃないかと思った。
やっぱり、それくらいプロとそれ以外の差は大きい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
国内小説
- 感想投稿日 : 2013年6月29日
- 読了日 : 2013年6月24日
- 本棚登録日 : 2013年6月18日
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