ニシノユキヒコの恋と冒険 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2006年7月28日発売)
3.51
  • (288)
  • (533)
  • (842)
  • (120)
  • (32)
本棚登録 : 4656
感想 : 633
3

イケメンで優しくてセックスも上手くて、そして良い声の持ち主、ニシノユキヒコ。
彼と関係のあった女の人達が、ニシノユキヒコとの思い出やら本人について語るのだが…

こういう男って、現実にいるよね。ってのが感想。
生粋の女たらし。めちゃくちゃモテる。
女の人から別れようって言われると、途端に寂しそうにする。いるわー。笑

さて。そんなニシノユキヒコだが。
人を愛するっていうのはどういうことなの?とか、お姉さんのこととかで、彼なりに様々思い悩んでいた。
読んでいて、何だが掴み所のない男だなと思った。
自分の欲求に素直に従っているような感じなんだけど、それだけじゃないんだよね。

読後感は、何か夏の夕暮れを見ているような、爽やかなセンチメンタルさがある。

彼は結局、自分の居場所を見つけることと、人を本当に愛することは出来なかったんだろうけど、でもそれでよかったのではと思う。ニシノユキヒコってそういう感じの人だった(ただの読者だけど)

読みやすくてよかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年5月30日
読了日 : 2020年5月30日
本棚登録日 : 2020年5月23日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする