バチカン奇跡調査官 黒の学院 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2010年12月25日発売)
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タイトルや表紙の装丁からオカルト・ホラー的なお話かと思ったのですが、その実は不可思議な現象・奇跡に対して科学的なアプローチでその謎を究明するという「Masterキートン」的なミステリ、というのが個人的な印象。(そういえば主人公の名前に「平賀」という共通点がありますね…偶然…なのかな?)

「涙を流すマリア像」「処女懐胎」などといった著名な現象が本作でも登場。それがどんな原理で発生しているのかをどのように解き明かすのかが興味津々で、あっという間に惹き込まれました。さらにそうした奇跡調査を引き金に、舞台となる学院にまつわる大いなる陰謀に巻き込まれる展開も気になって仕方なく、ダレること無く読了。(その陰謀について、相当前に読んだ「ロンギヌスの槍」という本と共通する部分が感じられたので、それもあってより興味が惹かれたような気がします。)

ただ、登場人物が多すぎて頭の中の整理が追いつかなかったので、やや消化不良の感あり。犯人を分かりにくくする為だったのか分かりませんが、この点はもうちょっとコンパクトにしてほしかったかも。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年2月20日
読了日 : 2013年2月20日
本棚登録日 : 2013年2月20日

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