しばらく小説も読めず、ログをつけていなかったけれど、たまたまカフェでゆっくりしようとなり選んだもの。
小川洋子は耽美なものを書く人だと思っていたが、こちらはがっつり官能だった。老人と少女が身体的にも精神的にも主従関係を結ぶお話。ラストを思うと、少女の環境の抑圧が解放を求めて老人との関係になったのだろうけれど、それが官能的であったとしても少女との関係として悪であることも逃さず書くあたりが信用できる。
それでも、2人は小川洋子がその他の作品でも拾い続けた「世間の人にとりこぼされたり、忌避される才能を抱えて生まれた人の生きづらさ」を表す人には違いない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年4月6日
- 読了日 : 2022年4月6日
- 本棚登録日 : 2022年4月6日
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