偽恋愛小説家

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2014年6月20日発売)
3.59
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本棚登録 : 498
感想 : 66
3

 偽物、ということばに強く惹かれるのは、自分が偽物だってどこかで自覚しているからなんだろうなー、と最近。つきひフェニックスが1番好き、というのとは特に関係のないことである←
 

 読後感は、「黒猫」シリーズにそっくり。モチーフが違うだけで、切り口と構成が同じだからだろうと思う。作家と編集者の関係性も、黒猫と付き人にそっくり。それって良いことでもあるし、悪いことでもある。もうちょっと違う感じが見たいな、であるとか、このひとこれしか書けないんじゃないかな、であるとか。
 まぁ小説家なんて体験の切り売りみたいな仕事なわけで、自分自身みたいなキャラクタが物語の中に登場してくるのは仕方ないとして、そのキャラクタをどの位置に据えるかだよね。常に自分が主人公みたいな小説書いてるひとって、信用出来ないよね。幸い周りにそういうひとは居ないけど。
 とはいえなんだかんだ云っても、こういうお話は好きで、よく出来ているなぁとも思うので☆3.5、四捨五入して☆4です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ
感想投稿日 : 2014年7月22日
読了日 : 2014年7月22日
本棚登録日 : 2014年7月22日

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