上・中・下、いずれも浦野所有。
◆ネタバレ注意◆
各巻を読み終えるごとに半年のブランクを開けつつ、ようやく読み終えた大河小説。もともとアイヌ文化やアイヌ語に興味があり、テーマを気に入ったことが読み始めたきっかけ。ひとたびページをめくると止まりませんね。上巻の第一章は眠いですが、ここさえ乗り越えれば、あとはすらすら読めてしまいました。
感想は、やはりラストが気に食わない、ということですね。なんで全員殺すんだよ…。ま、全員を殺すことによって、だれも得をしない、ある種のハッピーエンドらしき終わり方にはなっていましたけど、ちょっとがっかりでした。
あと、いつものことですが、特定の場所を舞台にした作品を読むと、どうしてもその場所へ行ってみたくなるんですよね。
今回の舞台は国後、根室、厚岸など。なかでも主人公ハルナフリが躍動した国後の古釜布(ふるかまっぷ)にはぜひ行きたいですね。もちろんいまではアイヌのコタン(集落)はもとより、伝統的なチセ(家)すら残っていませんが、芝生の草青き、花咲く初夏の国後へも、山々の凍れる厳冬の国後へも、ぜひ行きたいです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説(作者名は行)
- 感想投稿日 : 2010年5月11日
- 読了日 : 2010年5月11日
- 本棚登録日 : 2010年5月11日
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