浦野所有。
昭和39年の芥川賞受賞作。当時の学生に支持され、芥川賞屈指のベストセラーとなった小説です。描かれているのは共産党員の若者群像。自らの信念だけを追い求める学生の姿や、男尊女卑的発想などが、昭和30~40年代の世相を彷彿とさせます。資料的にはいいと思うのですが、正直、それ以上の価値を得ることはできませんでした。
はっきり申しまして、なぜこれが当時の若者に支持されたのか、さっぱりわかりません。ストーリーも陳腐。小説の姿を借りただけの、しいたげられた若者の主張にしか見えず、どこをどう読んだら楽しめるのか、さっぱりわかりませんでした。
そんな感じであまりオススメはできませんが、芥川賞のなかでも5本の指に入るベストセラーであることは確かなので、内容を確認するために読むのはいいと思います。時間があれば、どうぞ。お貸しします。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説(作者名さ行)
- 感想投稿日 : 2010年6月3日
- 読了日 : 2010年6月3日
- 本棚登録日 : 2010年6月3日
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