ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか

  • ダイヤモンド社 (2002年12月14日発売)
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一企業の経営企画部門で働く主人公が、ビジネスで利益が生まれる仕組みを知り尽くした年配の人物から講義を受け、23の利益モデルについて理解を深めていくというストーリー。

本書に示されている利益モデルだが、「戦略」に言及しているもの、「戦術」に言及しているもの、さらには「企業運営」について言及しているものなどさまざま(悪く言えばバラバラ)であり、そういった意味ではやや腹落ちが悪いようにも感じた。

書かれていることは、示されてみれば当たり前というものが多い。一方、後半に書かれているモデルの中には、読んでも意味がよく分からないものが少なくない。
しかしながら、これを活字で読み通し、さらには頭の中で整理できているといないとではやはり違うと思う。
そこで本書の章を1つ読んでは、補足手段として要約・解説サイト(個人的にお薦めなのはこちらのサイト→http://www.everydaybizidea.com/2013/06/blog-post_13.html)などを併用して理解を深めるようにしてみてはいかがだろうか。

イノベーションとは、その多くが既存の知識を組み合わせたものであり、考えてみれば当たり前と思われることを競合に先がけてビジネス化することである。なので、本書においても「そんなこと知ってるよ」で済ませないようにしたいものだ。

本書が扱う「利益モデル」は「ビジネスモデル」とは微妙にニュアンスが異なり、それが前述した“腹落ちの悪さ”につながっているのかもしれない。
もっと明解に「ビジネスモデル」の基礎を知りたいという人は『カール教授と学ぶ成功企業31社のビジネスモデル超入門』という本をお薦めする。
本書の内容に加えて「フリーミアム」や「ロングテール」など、ネットに関するビジネスモデルも含めてイラストや図表を交えて分かりやすく解説されているので。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス・経営
感想投稿日 : 2015年4月18日
読了日 : 2015年4月18日
本棚登録日 : 2015年3月13日

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