(051)星 (百年文庫 51)

  • ポプラ社 (2010年11月10日発売)
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本棚登録 : 94
感想 : 19
3

「ひとり者のナイトキャップ」
文章的に、ちょっとわかりにくい感じがした。
幼少期の恋愛を大切に思ってきた男の最期のお話。
一途で、気持ちも優しいのだろう。
二人のリンゴの木が、心なく傷つけられていることが、哀しい。
彼のナイトキャップを、市長さんがかぶるというシチュエーションが、想像できなくて、理解に苦しむ。

「父親」
当然の父親の姿だと、私は思う。
一人息子を大事に、誇らしく思う気持ち。
息子に最高の人生を。
その息子を亡くした時の、なんとも言えない思い。
悲しい話だと思う。

「ともしび」
道化師の語りは、ちょっとわかりにくかった。
意地や見栄から始まった旅は、ラニエロから余分なものをはぎ取って、多くのことに気づかせた。
最後は、彼自身が過去に作ってきた罪によって、火が消されるかのようだった。
贖罪。
まさしく修行の旅、だと思った。

「星」というテーマの本だったけれど、私としては納得。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 9・文学
感想投稿日 : 2020年1月12日
読了日 : 2020年1月13日
本棚登録日 : 2020年1月12日

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