硝子戸の中 (岩波文庫 緑 11-2)

  • 岩波書店 (1990年4月16日発売)
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請求記号 913.6-NAT(上野文庫)
https://opac.iuhw.ac.jp/Otawara/opac/Holding_list/detail?rgtn=096029
日本を代表する文豪漱石。彼の命を奪うことになる宿痾の病である胃潰瘍で大吐血し人事不省に陥ったいわゆる「修善寺の大患」後、九死に一生を得て帰京し都内の胃腸病院の病床で書かれた作品です。誰しも病気にはなりたくないのですが、病気にでもならない限り一息つくことが許されない現代社会に生きる辛さが綴られています。後年弟子たちによって大患後に漱石が悟りの境地(則天去私)に入ったとされているのが偶像化の産物であったこともよくわかります。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 読書のすすめ-学長選書
感想投稿日 : 2021年9月29日
本棚登録日 : 2021年9月29日

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