毒にも薬にもなる話 (中公文庫 よ 33-1)

著者 :
  • 中央公論新社 (2000年11月1日発売)
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感想 : 5
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「毒にも薬にもなる話」3

著者 養老孟司
出版 中央公論社

p45より引用
“しかし都市が都市のみで立ちはしないことは、
それこそ鴨長明だって知っていたのである。”

解剖学者である著者による、
世界の出来事を独自の視点で分析した時評等をまとめた一冊。
いじめの問題から未来についてまで、
解剖学者らしく一つ一つ細かく分析・解説しておられます。

上記の引用は、
田舎は消えたと題する章の中の一文。
今の状況を見ていると、
身につまされる思いがします。
今までの日常がいかに周囲の人たちに支えられているか、
世界は持ちつ持たれつなんだなぁと改めて思います。
その他の同著者の作品と比べて、
文章が少し硬く感じられ読むのに疲れを感じました。
特に後半の著者が提唱する臨床諸学の章は、
論文みたいになっているので、
より好みが分かれるのではないでしょうか。

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読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: や行
感想投稿日 : 2011年4月2日
読了日 : 2011年4月2日
本棚登録日 : 2011年4月2日

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