「あさま山荘1972 上・下」巻を読んでから3ヶ月ほど経過している。本著は上下巻を補完するとともにその後の裁判の経緯が記されている。
当事者たち、彼らは共産主義化という大義のため闘争(暴力)を正当化する論理を展開しているが、しかし実際には同志と呼び合う彼らの狭小な世界でお互いの言葉の上げ足を取って攻撃するだけの拙い活動に成り下がってしまった。
このようなことは小さな閉鎖したコミュニティで憔悴して疑心暗鬼となった状態では起こりうる悲劇であり、決して他人事ではない。
死刑囚である著者がもと同志の論理的矛盾に固執する姿とその静止した時間が虚しい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年12月23日
- 読了日 : 2022年12月23日
- 本棚登録日 : 2022年12月23日
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