一応伯爵が盗賊で少佐がそれを追ってるみたいな話だってことは知ってたんですが(実際はそれも微妙に違ったけど)、1話の1ページ目から全然その知ってる情報と違うものが現れたので度肝抜かれました。いきなり知らない3人出てきて「彼ら3人はエスパー」とか言われても困るよ…っ!!長期連載してるうちに初期の設定が忘れられることは良くあるけど、最初から少佐が出てきてたわけじゃないんだって知ってすごいびっくりしました。シーザー・ガブリエルとか今どこ行ったんですかね?
それにしても、少佐…!カッコよくて頭もよくて運動神経も抜群で「鉄のクラウス」とか言われて各情報機関に名を轟かせている存在なのに、なんてダメな男…!この絶妙なダメさ加減がすごい愛しいですね。
任務のために善良市民を演じようとして子供に泣かれる少佐とか、毎回伯爵の変装を全然見破れなくて激怒する少佐とか、強制的に休暇をもらったら「本人にさえ内容を明かさない極秘任務か…」と誤解する少佐とか、シスターにだけ死ぬほど優しい少佐とか、アンダーシャツが欠かせない少佐とか、回が進むごとにどんどん可愛くなっていくから危ない!
つーかこの漫画、途中からパターンが毎回同じで、
伯爵が新しい美術品に目をつける→時を同じくして少佐に任務が与えられる→同じ国に出かける→少佐の任務にとって重要な証拠を伯爵が入手→「少佐に素直に渡すのも癪だなぁ。ちょっと遊ぼう」→もたもたしてるうちに敵に奪われる(少佐激怒)→ドタバタの末、協力して任務成功(泥棒も成功)
て言う感じなんですが、このすれ違いっぷりと言うか絡みっぷりというか、とにかく毎回絶妙で、何人もの人が個々に複雑な動きをしながら、それがパズルのように一つの目的に収まっていくのが読んでて非常に爽快です。て言うか天才です。
- 感想投稿日 : 2013年9月25日
- 本棚登録日 : 2013年9月25日
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