ミゲル・ストリート

  • 岩波書店 (2005年2月24日発売)
3.74
  • (6)
  • (8)
  • (7)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 71
感想 : 10
4

トリニダード出身の作者の描くトリニダード。時代は第二次大戦期で、まだイギリスの植民地支配下にあった頃。
少年時代の回想という形をとっているので、基本的には懐かしく、また人情味がある短編が多いのだが、登場人物はみんな夢が破れて、どこか諦めた雰囲気がある。イギリス本国に対する劣等感、被支配感が、「このトリニダードで何ができるってんだよ」という台詞に如実に表れており、どちらかといえば物悲しい雰囲気のただよう作品である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ラテンアメリカ・カリブ文学
感想投稿日 : 2007年7月27日
読了日 : 2007年7月27日
本棚登録日 : 2007年7月27日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする