嫌な女 (光文社文庫 か 55-1)

著者 :
  • 光文社 (2013年5月14日発売)
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本棚登録 : 1981
感想 : 282
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フランス、イタリア旅行へ連れて行った一冊。黒木瞳・鈴木保奈美主演でドラマ化されたということと魅力的なタイトルに惹かれて読んでみた。が、期待が大きかった分がっかり度合いも大きい。
 嫌な女と言ってもわくわくするような事件を起こすわけじゃなし(男をコケにして金をだまし取る詐欺師という設定)、遠戚にあたる女弁護士が第一章からなんとなく孤独な影をもっているのが興味をそそられたが、たいした過去があるわけでもなく、家族にも恵まれ職場も完璧で「なんだ幸せなんじゃん」とがっかり。
 小説って、人間のミステリアスな部分に触れたくて読んだりするんだけど、話の展開や心の動きが平凡だと、とたんに読む気力が失われる。小説よりも奇怪な事件が世の中にはわんさかあるからね。毒殺カレー事件の林眞須美や尼崎コンクリート事件の角田美代子レベルの大物キャラに登場してもらいたかった。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: か行
感想投稿日 : 2016年9月15日
本棚登録日 : 2016年9月15日

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