宇宙は本当にひとつなのか―最新宇宙論入門 (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社 (2011年7月21日発売)
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感想 : 165
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最新の宇宙論の解説書。2011年のノーベル物理学賞は、宇宙の膨張速度が加速しているという発見であったが、この本はその詳細が解説されている。この時期にこの本に出会えたのは非常にタイムリーであった。
ダークマター、ダークエネルギーとそれを理論的に説明するために導入された多次元宇宙や多元宇宙というアイディアについてその一端を知ることができた。
スイスにあるLHCという装置により光速近くまで加速された陽子を衝突させることにより多次元世界の存在を確かめようとしている。2つの陽子が衝突してブラックホールができれば多次元宇宙の存在が確認できる。多次元世界は実は目に見えないくらい小さい可能性もある。
宇宙物理学と素粒子物理学から宇宙の謎が徐々に解き明かされつつある最新の研究動向が理解できる良書である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 宇宙論
感想投稿日 : 2011年10月6日
読了日 : 2011年10月6日
本棚登録日 : 2011年10月5日

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