国盗り物語(四) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1971年12月22日発売)
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前半は斎藤道三、後半は織田信長、明智光秀が主人公の話。歴史の流れがイメージできて楽しいのは勿論、ネガティブなイメージであった光秀にも共感し、印象が変わったのは著者の力か。

殆ど平民の出から、大商人になり、時には主人さえ蹴落とし一国を持つようになる。また、「道三の真の敵は、美濃国内の反対派地侍ではなく、中世的権力であった」と言われるほど、経済的な改革を進める。道三が楽市、楽座の先駆け。

その後は、信長、明智光秀の話に移る。「道三の娘婿が信長、道三の妻の甥が明智光秀。本能寺の変は道三の相弟子同士の戦い」と言うことを知る。

歴史上の大きな不思議と言われている、本能寺の変に答えていると言える一作。

【心に残る言葉】
人間としての値打ちは、志を持っているかいないかにかかっている(光秀)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2015年6月4日
読了日 : 2015年6月3日
本棚登録日 : 2015年6月3日

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