新橋烏森口青春篇 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1991年5月29日発売)
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本棚登録 : 544
感想 : 20

 読みながら思い出しました。あっ、以前に読んだことある(笑)。

 私小説というのでしょうか。ジャンルのことはわかりませんが、とにかくごく日常的にありそうなことが、つらつらと書かれた小説です。大きな事件は何一つ起こりません。もちろん殺人もないし、大恋愛も、大失恋もありません。

 それなのに最後まで読ませてしまう、筆者のうまさに脱帽です。

 私自身はこういう小さな会社に勤めた経験はありませんが、何となく、あるある、こういうことってあるよな~と思わせてしまう、そういう話題の選び方がうまいですね。それでいて、みんな気づきそうで、意外と気づかないような細かいところにスポットを当てる鋭い視点や、青春時代の男たちにありそうな、微妙な心理を巧みに表現してみせるあたり、さすがです。

 解説を読むと、三部作になってるんですね。しかも、この本が真ん中でした(爆)。さっそくあと2冊、読んでみないと。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年4月19日
読了日 : 2010年2月8日
本棚登録日 : 2020年4月19日

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