動物農場: 付「G・オーウェルをめぐって」開高健 (ちくま文庫 お 67-1)

  • 筑摩書房 (2013年9月10日発売)
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感想 : 74
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かなり面白いディストピア小説。
共同の夢を持って革命を遂行した労働者の革命が、次第に首謀者の専制へ取って代わることを描いた風刺。朝三暮四の政策にも文盲の労働者は騙され続け、終いには専制化してしまう。民主主義がいかに簡単に腐るかを描いた作品でもある。「1984年」に引き続き、記憶や制度の脆弱性を突いている。幾度となく制度と歴史は書き換えられるが、それを実証する術をもたぬ人々は、雄弁家にうまく丸め込まれてしまう。そんな歴史や記憶の社会性というか脆さも表されている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年7月9日
読了日 : 2015年7月8日
本棚登録日 : 2015年7月8日

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