いわゆる東京裁判史観では、太平洋戦争を起こしたのは日本であり、裁判で裁かれるのは当然と考える。
ただ、直接の戦闘以外でも、準戦争状態といえるものがある。それが、ルーズベルトによる、対日経済封鎖、石油禁輸、鉄屑禁輸、在米日本資産の凍結だ。
その上ルーズベルトは、近衛の和平提案を拒否し、その後の甲乙案も拒否、ハル・ノートによる最後通牒を行なった。これはもう既に、宣戦布告無き戦争状態なのだ。
日本を敵視し、ソ連と連携した結果、米は戦勝国とはなったが、戦後、共産勢力の拡大を許し、東欧はソ連の支配下に置かれ、中国はソ連の支持を受けた毛沢東が統一し、自らはソ連との長い冷戦を戦う事となる。
一方、英もほぼ全ての植民地を失って大英帝国は崩壊し、世界の二等国に転落する。
ルーズベルトもチャーチルも、ナチズムと日本人という眼先の好悪で戦う相手を見誤り、共産主義が国家として真に危険である事に気付いていなかったのであろう。
一国のリーダーとしては、何と愚かな事であろうか。
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カテゴリ:
歴史全般
- 感想投稿日 : 2017年12月27日
- 読了日 : 2017年12月27日
- 本棚登録日 : 2017年12月27日
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