鍵のない夢を見る

著者 :
  • 文藝春秋 (2012年5月18日発売)
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揺れ動く女性の心情を繊細に描写したことが直木賞につながったのか?タイトルの鍵のない夢を見る、「鍵」を「救い」と言い換えると納得できた。中でも、芹葉大学の夢と殺人の話が一番救いがなかった。絵本作家志望の大学生・未玖は、在学中に同じゼミの雄大に恋をする。心の繋がりよりも身体で繋がっている2人。雄大の医師になりたいという叶わない高い夢。雄大がゼミの准教授を殺害し、愛しき未玖を呼ぶ。未玖は一緒に逃げることを選択するが、雄大のまさかの「ごめんなさい」。雄大への復讐を実行した未玖の覚悟は絶望以外の何物でもなかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 不思議な話
感想投稿日 : 2020年9月4日
読了日 : 2020年9月4日
本棚登録日 : 2020年9月4日

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