まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫 み 36-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2009年1月9日発売)
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三浦しをんさん4冊目。主人公の便利屋の多田の家に過去に多田の同級生だった行天が居候する。便利屋の仕事は草むしり、子どもの送迎、旧彼と別れたいなど雑多。2人の仕事には何故かヤクザと関係してしまう。さらにヤクザを追う警察とも顔なじみ。多田と行天の共通点は離婚歴。自分の「こども」への想いが共通点のような気がする。多田はこどもが病死し、行天は生き別れる。この2人の暗い過去、人生の対比、さらに同居。エネルギーを放ち懸命に生きる2人は全く見えない「幸福の再生」に向け歩む。2人の生き様は不格好ではあるが何故か眩しい。

「不幸だけど満足ってことはあっても、後悔しながら幸福だということはない」BY 行天

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 男の愚かさ
感想投稿日 : 2021年3月17日
読了日 : 2021年3月17日
本棚登録日 : 2021年3月17日

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