偽装報告 (光文社文庫 た 34-2)

著者 :
  • 光文社 (2008年4月20日発売)
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本棚登録 : 76
感想 : 7
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ほとんど予備知識なく、店頭で手に取って、面白そうだと感じて購入したのですが、結構面白く読みました
基本的には、リコール隠しをする財閥系の自動車メーカーで、会社の体質に疑問を感じる中間管理職の動きと、リコール隠しの実態を追う新聞記者の取材過程を交互に描くような作りになっています
一方の主人公、中間管理職の社内的なポジションがややわかりにくい点、記者会見の妙に秩序だった荒れ方など、ところどころ「おや」と思うところもありましたが、全体としてきちんとした取材をもとに書かれていることがわかる書き方で、好感が持てました。(記者会見の描写など、ややデフォルメが過ぎるな、と思えるところもありますが、まあ、小説作法の範囲内でしょう)
ただ、女性が出てきますが、はたしてこの小説に必要だったか、疑問です。この女性がいない方が、ストーリーはすっきりしたような気がします

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説一般
感想投稿日 : 2014年7月1日
読了日 : 2014年7月1日
本棚登録日 : 2014年7月1日

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