タイトルのごとく鴉の乱れ飛ぶ孤島に集ういわくありげな人々の中にひょんなことから閉じ込められるはめになった有栖川と火村。そこで起こる連続殺人事件。という絵にかいたような絶海の孤島もの。事件はさておき、若い妻を亡くした老詩人とクローン技術の第一人者を中心として幼い子供2人を含む不可思議な集まりがまず謎だ。またそこへIT業界の寵児ともいうべき男が自分のクローン作製の依頼にヘリコプターで乗り付けてくる。つまり禁断のクローン人間作製が謎の集いの鍵のようなのだが、ガードが固く付け入るスキがない。最後に明らかになった真相は北村薫のあれを思わせるものだったけど、クローンは自分ではないし自分の子供でもないからどうなんだろうねって感じ。殺人事件はいかにもとってつけたようなもので、発覚を遅らせる理由がちょっと面白いくらい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
国内ミステリ
- 感想投稿日 : 2016年6月26日
- 読了日 : 2016年5月30日
- 本棚登録日 : 2016年6月26日
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