見世物小屋で働かされる美しくも不幸な少女「みどり」ちゃん。その暮らしや生活は非常に残酷で、グロテスクなものでした。
そんな「みどり」ちゃんを救いだしたかと思われる幻術師の「ワンダー正光」も、嫉妬深く恐ろしい小男。だけど、「みどり」ちゃんの不幸な毎日を考えれば、「ワンダー正光」と共に生きていく方がはるかにマシに思えました。
見世物小屋で働く人々は、社会から見捨てられたかにも思える人々です。彼らが強く生きていくためには、辛くても働き、哀しくても笑わなくてはならない。時勢も手伝って、この時代は、きっと、わたしの父母や祖父母の目にも映らないところで、たくさんの悲劇があったことでしょう。
最後に、救われなかった「みどり」ちゃんは、どうやって生きていくのでしょうか。その先の見えない絶望がふつふつと漫画から伝わってきました。
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- 感想投稿日 : 2011年8月3日
- 読了日 : 2011年7月25日
- 本棚登録日 : 2011年5月25日
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