D坂の殺人事件 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店 (2016年3月25日発売)
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本棚登録 : 1760
感想 : 68
5

中学生長男に「D坂の殺人事件」が必要だったので図書館で取り寄せたら、こんな萌絵?みたいなのが来てしまって、私が読むのがこっ恥ずかしかった…orz
最近の”名作”がどんどん萌絵になってますが若い読者獲得の役に立っているんでしょうかね。

短編集。若かりし頃の明智小五郎がちょっと顔を出してくる。
最初の「D坂の殺人事件」では無職の推理好きの25歳、次第に探偵として世間に名を知れていき、最後の「地獄の道化師」では探偵事務所を開き助手小林少年も出てきます。

名探偵明智小五郎初登場。
『それは九月初旬のある蒸し暑い晩のことであった。
私は、D坂の大通りの中ほどにある白梅軒という行きつけの喫茶店で、冷やしコーヒーを啜っていた』
美味しそうだなー”冷やしコーヒー”。アイスコーヒーよりも甘くてトロンとした印象。
この冷やしコーヒーを啜っている語り手は学生上がりで無職でゴロゴロしている青年。
同じようにゴロゴロしている明智小五郎というちょっと変わった男と知り合う。
そしてたまたま明智小五郎の幼馴染の女の死体を見つけ、素人探偵として推理を行う。
すると明智小五郎こそが殺人犯としか思えないではないか!
 /D坂の殺人

投獄された泥棒の盗んだ大金のありかは?
たまたま手に入った二銭銅貨に隠し場所の暗号が?!
 /二銭銅貨

上流階級の邸宅で起きた殺人事件。
素人探偵たちが繰り広げる各々の推理。
最後に笑うのは…
 /何者

金を溜め込んだ老女を殺す計画を立てた秀才貧乏学生の殺人に至った経緯と、その心理過程を見ぬき殺人犯を暴く名探偵…、と、ロシアかどっかの文学で聞いたようなお話を下敷きにした心理ミステリー。
 /心理試験

すっかり名医探偵として認められ探偵事務所を開く明智小五郎の元に舞い込んだ依頼。
石膏像から出てきた女の死体。
誘拐、犯罪予告、放火…それらの影に現れる道化師の影。
 /地獄の道化師

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ●日本文学
感想投稿日 : 2017年9月10日
読了日 : 2017年9月10日
本棚登録日 : 2017年9月10日

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コメント 1件

だいさんのコメント
2017/10/24

最近の”名作”がどんどん萌絵になってますが

役立っていると思う!

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