ふしぎな目をした男の子―コロボックル物語 4 (講談社青い鳥文庫 18-4)

著者 :
  • 講談社 (1980年5月10日発売)
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感想 : 23
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セイタカさん一家はもうコロボックル山には住んでいなくて「たまに遊びに来る」程度みたい。それならもう10年以上たってるのか?と思いきや、コロボックルたちは3作目までの登場人物がまだ活躍中なので前作からは4.5年程度か??

コロボックルの国では人間たちとの距離をもっと近くしようと新たな決まりができました。
「1人のコロボックルは1人の人間と仲良くなっていい」「人間の町に住みたければ住んでいい」「これらは事前申請不要で、事後報告でいい」
これに激怒したのがツムジ曲りの
「わしらはずっと自分たちの国を守ってきた!人間と近くなりすぎたらわしらは自分たちでは何もできなくなってしまう!!」そして人間の町へ出て行ってしまう!…そう、「人間と近づいていい」と言われて激怒して人間の近くに住むというのがツムジ曲りの所以と言うところで(笑)

まあそんなツムジじいさんは町でまだ幼い少年に見つかってしまいます。
さて、コロボックルたちは非常にすばしっこくて人間の目には留まらず、非常に早口で人間の耳には聞こえないので、そんなコロボックルの姿が見える目を持つ少年は非常に珍しい。
コロボックルの国ではこの少年と仲良くなりたいと思います。そこで選ばれたのがツムジじいさん。ここはあまりツムジを曲げずあっさりと不思議な目を持つ少年と友達になることを承知します。

さて、コロボックシリーズに出てくる人間は「セイタカさん」「オチャ公」などあだ名だったんですが、この4作目では名前が出てきます。
不思議な目をした少年は”タケル”です。

タケル少年と、ツムジじいさん略してツムジイは友達であり師匠でもあるような関係になって行きます。
そこで出てきた小さな池の埋め立ての話。
すでに小学中学年になっていたタケル少年にとっては思い出の土地です。
そしてツムジイさんの調べではこの池はコロボックルが水を通し、人間が池にしたという共同作業によるもの。
池が汚され埋められることを阻止するために行動を起こすタケル少年と、池を蘇らせるため陰から頑張るコロボックルたち。
この密かな共同作業は成就するのか…

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: コロボックル
感想投稿日 : 2017年9月10日
読了日 : 2017年9月10日
本棚登録日 : 2017年9月10日

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